NDフィルタはいつ使う?NDの効果と種類・シチュエーション!風景写真の効果絶大フィルタ
NDフィルターの効果は?
NDフィルターは必要か?
写真を楽しむブログ 撮影地撮影方法紹介の写真ブログにようこそ!
風景写真を撮影していると…
その被写体やシチュエーションによってフィルターを使用することも多いでしょう。
よく使用するフィルタの中に「NDフィルター」があります。
日頃からNDフィルターを使用しているカメラマンには必要のない情報。
NDフィルターについてこちらでまとめておきました。
ところでNDフィルターっていつ使うの?
水を撮らないなら必要ない?
実は奥深いNDフィルターについてご紹介しましょう。
NDフィルター
NDは「ニュートラル・デンシティー」の略です。
直訳すると「中立の濃度」となり何の意味か分かりません。
わかりやすく言うと「発色に影響なく光量を減らすもの」とのこと。
NDフィルタには「ND○○」というように数字があります。
この数字は「光の減少率」を表しています。
ND4であれば「光量を4分の1に減少できる」と言うことです。
NDフィルタの効果
では、何のために光量を減らさないとならないのか?
光量が多い場所でシャッタースピードを長く撮影したい。
など撮影地や被写体によってシャッタースピードを長く撮影したい場合。
例えば滝の落ちる水や川の流れなどをスジのように写したい。
などが代表的な使い方になります。
その他にも露出オーバーになりうるシチュエーションなど
被写体によってNDフィルタの効果や応用ができます。
NDフィルターの種類
NDフィルタの種類 | 光量 | SP1/1000秒時 |
ND4 | 1/4 | 1/250 |
ND8 | 1/8 | 1/125 |
ND16 | 1/16 | 1/60 |
ND32 | 1/32 | 1/30 |
ND64 | 1/64 | 1/15 |
※さらにND400・ND500・ND1000などがあります(SPはシャッタースピード) |
ハーフNDに関しては下記の記事をご参照ください。
NDフィルターを使ったシチュエーション
NDフィルター使用した風景写真として代表的なのが滝や渓流ですね。
昼間の撮影で滝や渓流を撮影する際…
水の流れを柔らかい糸のようなスジで表現したい。
そのような場合はNDフィルターを使用するのが効果的になります。
滝や川だけでなく海だって波をスジにできますね。
花火やイルミネーションの撮影。
光を撮るのになぜ減光しなければならないの?
というような疑問にもなりますが…
花火やイルミネーションをよく撮影しているとわかるのではないでしょうか?
絞りたいのに絞れない、絞りとシャッタースピードの関係は本当に微妙ですね。
イルミネーションを撮影していると…
光が強すぎて白飛びしたりしますが絞るとちょっと違う。
そんな時にNDフィルタを使用します。
雑踏の人の動きをぼかしたい。
そんな時もシャッタースピードを長くしてボカせます。
NDフィルターの種類とシャッタースピードの調整で
イルミネーションを見物している人さえ消すことができますね。
太陽を直視すると眩しいですね!
朝日や夕日などを撮影する時はNDフィルタを使いたいですね。
こんなシチュエーションはサングラスと同じですね。
太陽の黒点だって写すことができます。
日食などでも使いたいですね。
日食の撮影なんてなかなか機会はありませんが…
2012年5月21日の日食の写真もご覧ください。
※各、食の状態を並べて合成していますのでご了承ください。
この時はND4+ND400のフィルター2枚重ねで挑戦していました。
曇っていたため途中でND400は外しました。
ND4の装着はたまたまです。
NDフィルター使用の応用
NDフィルターの種類を全て買い揃えて持ち歩く必要は無いでしょう。
よく撮影するシチュエーションに応じて数枚持っていれば十分です。
NDフィルターの種類を全部持ち歩くと大変な数になりますし荷物になりますね。
NDフィルタは重ねて使用することも出来ます。
例えば「ND4とND8」を持ち歩くなど、よくあるシチュエーションに合わせて良いと思います。
「ND4とND8」
ならば
「ND4×ND8=ND32」
になりますので気をつけてください。
フィルターを重ねるとレンズによっては
「ケラレ」が発生することがありますのでご注意ください。
私が良く使用するNDフィルタは「ND8とND16」を常備し、
シチュエーションによって使い分けています。
バッグに余裕があればND4もプラスして携帯することもあります。
例えば「今日は滝を撮りに行くぞ!」という場合は、
いつもより多めのNDフィルタの種類を用意します。
NDフィルタ使用の応用として、
観光地などの混雑する撮影地で人を消して撮影もできるということ。
風があれば半減しますが、すれ違う人は消えて見えません。
おススメしないNDフィルタ
私も色々なメーカーや種類のNDフィルタを使用してきましたが購入して失敗したものも多々あります。
一例ですけど…
「安いアジア製のNDフィルタ」や「回転式で光量が調節できるNDフィルタ」など。
可変式のものは、便利でした。
ただ、帰宅して現像していると微妙に光の入り方が変だったり厳密に言えば満足できるものではなかった。
安いものというのは、傷がつきやすく数回で効果が半減した。
などの理由です。
現在は各メーカーから良質の可変式NDフィルターも販売されています。
おススメできるNDフィルタ
NDフィルタだけではありませんが、ちょっと高価なフィルタは「薄型」のものがあります。
効果としては同じでも通常の厚さよりも薄型のフィルタは価格も高い場合がります。
薄型のものは重ねてもケラレが発生する事も無いので
重ねることを想定するなら「薄型のフィルタ」がおススメです。
※ケラレに関しては使用のレンズによっても異なります。
例えばレンズ保護フィルタを使っている人は、
いつもの状態のままNDフィルタを重ねて使用することができます。
ただ付け外しするだけですが、
保護フィルタを使用している人は付け替える必要があります。
後々のことを考えれば…
少々高めでも薄型のメーカー品を選ぶ方が良いと思います。
メーカー品でもNDフィルタは傷が付きやすいので管理に気をつけます。
なるべく薬品を使わず出来る限り優しく拭き取るなど
メンテナンスにも注意してください。
私がフィルタを購入するメーカはほとんど「ケンコー・トキナー」さんのものですが…
ND32とND64に関してはごく最近(2016年)の商品です。
よく使用する数値とは言えませんが、1枚使用の場合、あればいいな!という事もあります。
フィルタ選びの裏技
レンズを数本持っていれば?
レンズによっては口径が異なる場合があります。
そのような場合は…
一番大きな口径のレンズに合ったフィルタを使用します。
一番大きなレンズの口径に合わせて
ステップアップリングを使用します。
ステップアップリングによって、フィルタは1枚で大丈夫ですね。
乱反射を起こす事があります。
NDフィルタテクニックまとめ
NDフィルタは最低でも1枚は持っておきたいフィルタのひとつです。
様々なシチュエーションで使用し、試してみると新しい作品が生まれます。
何気なく撮影した被写体もNDフィルタを付けて撮ってみるといつも撮影した感じと違う作品になります。
イルミネーションの撮影や花火の撮影にもぜひNDフィルタを試してみてくださいね。
朝日や朝焼け・夕日や夕焼けの撮影には100%使用していますが…
種類によっても異なりますのでいろいろ試してみてください。
NDフィルタの購入
自分の撮影スタイルに合ったNDフィルタをご用意ください。
ご自分のレンズ径に合わせて探してください。
PLフィルタの記事も合わせてご覧ください。