月のインターバル撮影とコンポジット!月の連続撮影方法と間隔!撮影間隔を調整選定
月の連続写真の撮影方法は?
月の連続写真撮影の時間は?
月の連続写真を撮りたいと思う時があると思います。
地平線から昇ってくる月の軌道を捉えたい!
皆既月食の様子を連続写真で撮影したい!
撮影の動機は様々でも、連続写真は動きを表すのに好都合です。
動くものの変化を撮影したい時に用いるのがインターバル撮影。
インターバル撮影は色々な撮影で便利な機能です。
月は時間によって見える角度が違い、時間による変化が分かりやすい被写体です。
今回は月の連続写真を撮影する方法をご紹介します。
連続写真撮影とは?
連続写真は動くものを時系列で撮影した写真です。
連続写真を撮る撮影方法をとインターバル撮影と言います。
インターバル撮影と比較明合成
インターバル機能が無い場合は?
連続的に撮影するインターバル撮影はカメラの機能のひとつです。
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インターバル撮影機能が無い場合はタイマーレリーズを使えば撮影可能。
レリーズ側で時間設定する事で一定間隔でシャッターを切ってくれます。
一眼レフのカメラでもインターバル撮影の機能が無いものもあり確認が必要。
1秒おきにシャッターを切りたい。
5分おきにシャッターを切りたい。
など、連続的に一定時間の間隔で写真に収めたい時に使用します。
・星や月などの日周運動を撮影する。
・動きをチェックするする。
シャッタースピードを早く設定できる環境の場合はゴルフスイングなどスポーツシーンでも活用できます。
ゴルフスイングをインターバル撮影して重ねればゴルフスイングのチェックもできる訳です。
このようにインターバル撮影の機能そのものは様々な用途で使う事のできる優れものです。
月のインターバル撮影方法
注意する点
被写体が動くとピントがズレる可能性がある。
撮影中に被写体以外にフォーカスがチェンジされると被写体がボケてしまう可能性があります。
フォーカスがロックできる方が失敗が無い。
1)月の撮影方法の予習
2)月にピントを合わせる
レンズによっては無限遠にしても遠くにあるものにピントが合う事はありません。
無限遠だからピントのダイヤルが回りきったところという意味ではありません。
ただ無限遠にしただけでは、月にピントが合ってない事の方が多い。
月が見えている状態で月に向かってピントを合わせるのが確実。
月が出ていない時に月の出から撮影する場合は月を見てピントを合わせるのは不可能です。
遠くの建造物や、夜ならば遠くの光源にピントを合わせます。
3)月のインターバル撮影に適したレンズは?
月だけを大きく撮影する場合と違い動く被写体の為、動く範囲が重要です。
月の日周運動をインターバル撮影する「月の大きさ」や「カット数」によって変わる。
月が昇ってくる場面を撮影したい!または逆に月が沈むまでを撮影したい。
月食で、月の変化を最初から終わりまで撮影したい。
月の動き全てが入りきる範囲のレンズが必要です。
この場合は魚眼レンズや広角レンズというように広範囲を撮影できるレンズが必要です。
とにかく月を大きく入れて数カットだけ撮りたい場合は、望遠で大きく撮る事になります。
適しているレンズ選定は、シチュエーションと構図次第。
インターバルで撮影する範囲によって変わるという事になります。
4)カメラを向ける方角は?
月がまだ出ていない場合は、月の出の方角を事前に知っておく必要があります。
5)インターバル撮影の時間設定
撮ろうと思う範囲が決まったら今度は時間と時間間隔です。
星を撮影する場合と違います。
月はある程度大きい為、5秒ごとに撮影しても必要の無いカットが増えるだけです。
範囲が広ければ広いほど、無駄なカットが増え、何よりも保存メディアが追いつきません。
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メディアの容量が足りない!
電池が持たない!
5秒間隔だと途中で電池の交換など無理です。
ただし、動画にする場合は別。
私はいつも20秒間隔の設定で撮影しています。
20秒でも間隔は短いので、必要の無いカットが含まれますが月の出・月の入りの瞬間は、どのような状態なのか不明です。
撮影後に月の出月の入りの瞬間の写真を選んでから必要間隔の撮影物を選定しています。
タイムラプスにしたい場合は、間隔が空くとスムーズになりません。
2秒〜3秒の短い間隔で撮影する必要があります。
太陽も月も一定の時間で移動しています(厳密には動くのは地球)、自ずと移動時間が分かりますが季節で月の角度が異なる為、構図決めは難しいと思いますが前述したアプリを使えば一目瞭然です。
6)月のインターバル撮影の注意点
月をインターバル撮影する時の注意点として色々な事があります。
カメラのブレ
ある程度の望遠で撮影している場合、ちょっとした風でブレます。
ましてや、長時間に渡るインターバル撮影の場合はブレ以外でも三脚が動く、カメラが動くなどで全てが水の泡になります。
泣きが入らないようにくれぐれも三脚やカメラのちょっとしたズレに注意してください。
7)月食をインターバル撮影する際の注意点
月食をインターバル撮影する場合は不安要素があります。
F値もマニュアルで撮影している場合は食の最大時に月は赤く暗くなります。
満月で光々と輝いていた月が10分の1も暗くなります。
満月の時の明るさでF値とシャッタースピードを設定し撮影すると肝心な食の最大時に真っ暗な写真になりかねない。
満月時の設定と、食の最大時の設定の中間を想定するのが良いかもしれません。
ぎりぎりクレーターが見える程度の設定なら現像で調整できます。
月の出、月の入りを撮影していると感覚が掴めます。
月のインターバル撮影後の合成処理
月の日周運動をインターバル撮影したらコンポジット(比較明合成)です。
比較明合成する為のアプリケーションは検索すれば沢山出てきますが、お勧めは「Starstax」。
AdobeのPhotoshopでも出来ますが、圧倒的にStarstaが便利です。
コンポジットの手順
月の間隔を選んで撮影物をピックアップし合成します。
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好みで月と月の位置間隔を選定
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無駄なカットを間引く
この時、どのカットを中心に考えるかが大事です。
例えば月食だと食の最大時の写真を中心にほど良い間隔で必要ないカットを間引きます。
私は月の出・月の入りの建物等にかかる瞬間などを基準としています。
満月の場合、円になっていますので、円を想定した好みの間隔で選定します。
細い月の場合、円を想定すると間にかなりの空間が生まれます。
月の日周運動タイムラプス
月をインターバル撮影する事でタイムラプスにする事もできます。
月のインターバル撮影のまとめ
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インターバル撮影機能がなければできない。
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別売りのタイマーレリーズを手に入れればその限りではない。
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日周運動の時間に合わせて焦点距離を決める。
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完璧に固定して撮影。
参照した写真画像の月と月の間隔を見るとお解りかと思いますがそれぞれ、時間の間隔が違います。
三日月の場合、少し欠けている月の場合、地球照を撮影している場合など。
ある程度の時間間隔で撮影していれば、後から間引くカットによって調整できます。
あまりにも撮影時間の間隔が長い場合は、中途半端な間隔になる可能性もあります。
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